No.163 赤き疾風完結7  400mR


★ 400mR リレーは個人種目以上にリスクが高くなる。 各々の最高スピードでバトンを渡すのだから、宿命であるとさえいえる。 準決勝は第一組から好記録が続出した。 1〜2年生だけで組んだ桐蔭学園(神奈川)が絶妙のバトンパスで逃げ切った。 速い!みなチーム新記録で来る! 400mR準決勝 1組 順位 レーン チーム/メンバー     記録 コメント 1 6 桐蔭学園 トウインガクエン      41.06            (1)男全 洋成 (2) オマタ ヒロアキ            (2)吉田 洸平 (2) ヨシダ コウヘイ            (3)畠山  純 (1) ハタケヤマ ジュン            (4)早水  勇 (1) ハヤミズ イサム 2 7 東海大望洋 トウカイダイボウヨウ    41.08            (1)白水 直基 (2) シラミズ ナオキ            (2)勝井 健介 (2) カツイ ケンスケ            (3)藤田 勝也 (3) フジタ カツヤ            (4)櫻井 憲幸 (3) サクライ ノリユキ 3 5 市船橋  シフナバシ        41.22            (1)肥後 昌樹 (2) ヒゴ マサキ            (2)阿久津 陽介 (2)アクツ ヨウスケ            (3)高橋 紀行 (3) タカハシ ノリユキ            (4)小野 裕次 (3) オノ ユウジ 4 2 宇治山田商  ウジヤマダショウ    41.28            (1)松原 剛士 (3) マツバラ ツヨシ            (2)中井 一磨 (1) ナカイ カズマ            (3)高橋 克己 (3) タカハシ カツミ            (4)山本 健太 (3) ヤマモト ケンタ これを見た後の二組以降は俄然緊張した。 二組目のスタート 一組に触発されたこのレースは、やはり同じようなタイムになった。 偶然にも一組と同様に1〜2年生のみでチームを組む白川旭(福島)が 41秒0台をマーク。昨年の全中400mR優勝(中学記録)メンバーが そのまま同高校に3人進んだ話題のチームだ。 400mR準決勝2組 順位 レーン チーム/メンバー     記録 コメント 1 6 白河旭  シラカワアサヒ        41.09            (1)金内 平良 (1) カネウチ タイラ            (2)梶  将徳 (1) カジ マサノリ            (3)鈴木 一磨 (2) スズキ カズマ            (4)田嶋 和也 (1) タジマ カズヤ 2 3 柴田   シバタ      41.19            (1)丸岡 洸司 (2) マルオカ コウジ            (2)渡邉 和也 (3) ワタナベ カズヤ            (3)高橋 広大 (3) タカハシ コウダイ            (4)櫻井 重友 (3) サクライ シゲトモ 3 7 名古屋  ナゴヤ         41.20            (1)市川 真央 (2) イチカワ マオ            (2)中野 弘幸 (3) ナカノ ヒロユキ            (3)近藤 敦嗣 (3) コンドウ アツシ            (4)平本 拓也 (1) ヒラモト タクヤ 4 4 沼田   ヌマタ         41.27            (1)中田 繁伸 (3) ナカタ シゲノブ            (2)畑賀 良平 (1) ハタガ リョウヘイ            (3)酒井 亮輔 (3) サカイ リョウスケ            (4)油田 一也 (3) アブラダ カズヤ こうなると俄然三組は追い込まれた。 プラスで入るには最低でも、41秒22以上で 走らねばいけなくなってしまった。 着順通過するには41秒0台か・・・ さらに悪いことに、変なタイミングで間が空いた。 暗くなって、三組の前にナイターが点灯し始めたためだった。 数分だが、流れがとまってしまった。 いやな空気だった。 男子 4×100m 準決勝3組 3組2着+2 ________________________________________ 順位 レーン チーム/メンバー     記録 コメント 1 5 鳥取中央育英  トットリチュウオウイクエイ 41.33            (1)山本 哲也 (2) ヤマモト テツヤ            (2)岡田 祐季 (3) オカダ ユウキ            (3)大田 克人 (3) オオタ カツヒト            (4)大川 直人 (2) オオカワ ナオト 2 4 大阪    オオサカ        41.48            (1)森下 俊明 (1) モリシタ トシアキ            (2)池田 宇門 (3) イケダ ウモン            (3)中島 勇介 (3) ナカジマ ユウスケ            (4)池田 竜太 (3) イケダ リュウタ 3 2 宮崎西   ミヤザキニシ      41.53            (1)奥野 大輔 (1) オクノ ダイスケ            (2)須 大樹 (3) タカス ダイキ            (3)小西 浩介 (3) コニシ コウスケ            (4)中村 優平 (2) ナカムラ ユウヘイ 4 3 花園    ハナゾノ      41.67            (1)谷口 雄紀 (3) タニグチ ユウキ            (2)小笹 隼人 (2) オザサ ハヤト            (3)田中 勇貴 (3) タナカ ユウキ            (4)油田 将太 (3) アブラダ ショウタ 5 6 横手清陵学院 ヨコテセイリョウガクイン   41.78            (1)村上 陽祐 (3) ムラカミ ヨウスケ            (2)泉  紹理 (3) イズミ ツグトシ            (3)坂本 朝洸 (3) サカモト トモヒロ            (4)仙道 優太 (3) センドウ ユウタ 6 8 自由ケ丘  ジユウガオカ      41.82            (1)吉永 昇平 (1) ヨシナガ ショウヘイ            (2)森  晃司 (2) モリ コウジ            (3)徳永 陽平 (2) トクナガ ヨウヘイ            (4)平原 達也 (2) ヒラハラ タツヤ 7 9 近大附   キンダイフ      42.35            (1)桑田 洸輔 (2) クワタ コウスケ            (2)川端 大介 (2) カワバタ ダイスケ            (3)馬場 紀透 (3) ババ ノリユキ            (4)荒木 亮太郎 (1)アラキ リョウタロウ 7 春日部   カスカベ      DSQ *R6            (1)山ア 雄太 (1) ヤマザキ ユウタ            (2)田中  俊 (3) タナカ シュン            (3)石川 謙一 (3) イシカワ ケンイチ            (4)後藤 乃毅 (3) ゴトウ ダイキ           • DSQ: 失 格           • *R6:バトンの不渡り 後輩たちは必死で頑張ったが、結果、春高のバトンは渡らなかった。 悪い予想通り不思議な現象が起きた。 やはり最終組だけタイムはまったく伸びなかったのだ。 ほとんどのチームが、予選の記録すら超えられない状態であった。 私の見る限り、三組は暗示にかかったと思う。 ・ 通過には41秒0、最低でも41秒1台。 ・ チーム新記録でないといけない。 ・ 暗い。明るさが急に変わった(ライト光)。 ・ 前の二組がどんどん記録を更新してきている。 ・ 春高は7レーン さまざまな要因が、少年たちにのしかかった。 「インターハイには魔物がすむ」 ・ ・・我々、春高陸上部はファミリーである。 わが子が力を発揮できなければ、一緒に心を痛める。 荒木先輩(同窓会長)が言った。 「いやあ・・かわいそうだね。・・・でもオリンピックみたいな スター選手でも毎回ミスは起きるんだから仕方ないよ。 彼らはみんな、必死で頑張ったんだから・・・ほめたいよね」 まったくその通りだ。 つづく

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