No.184    日本の400mHと世界 3


日本の400mHと世界 3 ★ 世界記録のモーゼスと「スパイダーマン」・ケビンヤング 400mHといえば、世界でもっとも有名なのはアメリカのエドウィンモーゼスであろう。 1976年 モントリオール五輪  金 1980年 モスクワ五輪  ボイコット 1983年 ヘルシンキ世界陸上  金 1984年 ロサンゼルス五輪   金 1987年 ローマ世界陸上  金 1998年 ソウル五輪  銅 長きに渡り「神」とさえいわれた伝説のスーパースターである。 モスクワ五輪の国家問題さえなければ、間違いなく五輪400mH3連覇は成し遂げていたであろう。 まさに「神」。 レースでも実に100連勝以上を続け、「いったいモーゼスは負けるのだろうか・・・」とさえ言われた。 盟友のハラルドシュミット(西ドイツ)との好勝負は注目の的であった。 1983年には、ジェームスサリバン賞を獲得している。 モーゼスが銅メダルに敗れたソウルの決勝で、4位であったのが、 後に世界記録をマークする「ケビンヤング」である。 その後は1991東京世界陸上でも4位。 翌年のバルセロナ五輪でついに世界チャンピオンと、世界記録を成し遂げる。 46秒78という記録は、いまだ破られず人類唯一の46秒台だ。 ハードル間を12歩(1歩あたりおよそ2.7メートル)で走り、後に13歩に切り替える。 これはヤングのみが完璧に行えた技術であるという。 翌年の1993年シュツッツガルド世界陸上も制し、25連勝をマークした。 ちなみにバルセロナ五輪の世界記録でさえ、最終ハードルをひっかけ、 ゴール前は手をあげて減速してのものであった。

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