Nomotoさんのお話100

No.100 春高記録物語Ⅱ　　大木伸夫さん3

春高記録物語Ⅱ　　大木伸夫さん3

★マルチな怪物━━━━━━━━━━━━━━━━━ やはり。大木さんは関東大会の１１０ｍＨチャンピオンでもあり４ｘ２００ｍＲ優勝のアンカーでもあるのだ。（400ｍＲ，1600ｍＲにまだ分かれていないころ）当時の先輩たちはみな走って跳んで投げられる「一流の身体能力」を持つタイプが多いのは知っていたが・・・・やはりすごい。そのへんが御大・関根監督の目指すところだったのかもしれない。さらにはその年の県の記録会で、ついに１００ｍ11秒０をマークしている。後の春高記録に載っていないので「追い参」だったのかもしれないが、出るべくして当然の記録であろう。スピードが冴えていた試合とみて、ここで幅跳びのベストとなる７ｍ２０を残している。スプリントと跳躍のどちらでもトップになれるカール・ルイスや朝原選手（大阪ガス）の様なタイプであるといえる。ちなみにこの年のインターハイの１００ｍは、6位が11秒３。 11秒０なら3位である。あくまで「記録的比較」だが・・・ ★遠い昔を思い出し・・・━━━━━━━━━━━━━━━━━ 話は戻って、この東部新人戦には偶然にもその年のインターハイ優勝者が、国体の調整練習で特別参加していた。大木さんに「今年の（全国の）チャンピオンは彼で、１５ｍ１６でしたよ。」と、付け加えると「ほおお、」とうなずく。「今日も１５ｍ０３跳んだねえ。すごいじゃあないか」・・・大木さんは目の前のピットではなく、遠くを見つめていた気がした。元気な現役高校生の試技に、かつての自身の姿を見たのだろうか。かつてインターハイ競技場全員の観衆が、がかたずを飲んで見つめた大ジャンプ。インターハイ大会記録を５０ｃｍも超える「大飛行」だ。ご本人にしかわからない当時の音、臭い、空気の感触が、きっと蘇えったに違いない。遠い昔に思いをはせる、セピア色の男のロマンだと思う。もはや無条件にかっこいい。私もその空気を、ちょっとだけ感じさせて頂ける幸運に恵まれた。この日の上尾競技場は、9月にしてはとても暑い一日であった。筆　高37回跳躍班　　野本　順一 ★第１４回関東高校対抗選手権大会 110H 16.0 大木　伸夫 110H 16.7 浜島　栄一 800m 2.03.8 宮本　昭雄 4×200m 1.34.9 梶、　金沢吉田、大木走幅跳 6.78 大木　伸夫走幅跳 6.58 梶　　博信走高跳 1.75 浜島　栄一三段跳 14.37 大木　伸男三段跳 13.85 川尻章三郎棒高跳 3.70 小谷野博孝円盤投 42.78 吉田　雅芳円盤投 40.18 植野　紀男やり投 53.02 榎本　幹雄保投 55.23 吉田　雅芳 ★第１４回全国高校対抗選手権大会走幅跳 6.92 大木　伸夫走高跳 1.84 浜島　栄一三段跳 15.38 大木　伸男棒高跳 3.70 小谷野博孝保投 51.71 吉田　雅芳 ★昭和３６年度県記録会 100m 11.0 大木　伸夫走幅跳 7.20 大木　伸夫筆　のもと歯科 (04/03/09) <<前の記事へ次の記事へ>>

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