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No.102 春高怪物列伝  箱根の覇者


春高怪物列伝  箱根の覇者

新会長 杉崎  孝さんに聞く ★唯一の長距離インターハイ入賞・表彰台 インターハイ累積得点で130点を越える春高だが、以外にも中長距離種目 での入賞は杉崎先輩ただ一人である。しかも2年生でハードな5000 mに準優勝している。 ★最初は野球部へ? 岩槻で野球もやっていた杉崎さんは、「春高に入ったらどっちをやろう かなあ・・・」と考えていたという。「そうだ!先に誘われたほうに入 ろうっと」少年らしい簡潔な考えで勧誘を待つことにした。・・・そし て先に声がかかったのは我が陸上部。運命が始まった。 ★春高は投擲王国 その年の春高は投擲により黄金時代へ走りつつあった。3年生の橋本  宣さんが円盤投げで4位入賞(昭和29年第6回高校総体三ツ沢大会) を果たしている。その前年は斉藤 紀さんが槍で3位表彰台。(さらに 前年は後藤 均さんの砲丸優勝!・・・と延々と投擲王国が続く)40年 前の長距離トレーニングは、今ほどの細密さは無かった。1年生の杉崎 さんはがむしゃらに走った。杉崎さんは言っていた。「みんなと同じ事 をやってたら勝てないよ」(うーん・・・かっこいー!勝者にしか言え ない)。高校での練習の後、自宅で縄跳びを毎日数百回繰り返したとい う。(一流選手は、みな+αのトレーニングを行っている) ★5000mの走りに号泣 いよいよ昭和30年第8回高校総体。会場は山形県酒田光が丘競技場で ある。日本の最高気温は盆地特有の山形で記録された42度である。し たがってインターハイの時期の酒田はそれに近い気温になるはずだ。男 子5000mは激闘の末、西本治朗(昭和・愛知)選手が15分46秒 2で先着し、わずか1秒6遅れて杉崎さんが2位に。15分48秒8で あった。応援に駆けつけた先輩たち、特に岩槻出身の丸山先輩は号泣だ ったという(後藤さん談)。全国大会の5000m決勝レースの雰囲気 なぞ、めったに聞ける事ではないので、「どんな感じなのですか?」と 尋ねると、「いやあ・・ただ最初から離されない様にしたんだ。そした ら2位だった」と淡々と振りかえる。(そんな簡単なわけないのである) 先述したように満を持して臨んだ3年生では、オーバートレーニング。残 念ながら故障に苦しむ事になる。「ほんと、やっと走った感じだった よ・・」と、苦しかった決勝を振りかえる。全く力を発揮できなかった が決勝8位。「当時は入賞は6位までだからねえ。着外ですよ。」と。い やいや、経験が問われる5000mで2年連続ファイナリスト、6位、 8位・・・言うまでもないが、たやすいことではない。 筆 のもと歯科 (04/07/09) <<前の記事へ 次の記事へ>>