No.140 全国に挑む後輩たち 9−3 赤き疾風 最終稿


★ 歴史的100m決勝 出場どころか100mの決勝に、かつ上位を狙えるシーンなど めったに遭遇できないだろう。 女子100m決勝の後、いよいよ男子100m決勝が始まる。 応援指導部が「凛として」団旗を構える。 陸上は声を上げた応援を禁止しているので、熱い視線を贈る。 「炎のランナー」のテーマと供に選手がコールされる。 「第三レーン 後藤くん。埼玉・春日部」 「ごとーっ」 応援団。 興奮する。高校日本最速を決めるレースで、後輩がコールされている。 すごいことだ! そういえば、私はインターハイトラック種目での母校決勝は初めて見る経験だ。 隣の木村選手(三年)は2001年の中学チャンピオン。 翌年の覇者が後藤(2002年大会) 5レーンの石塚選手(土浦三高)がフライングをした。 仕切りなおしていっせいにスタート! やはり優勝候補筆頭の石塚選手が圧倒。 ジュニア選手権を制した木村選手に2m近い差をつけ圧勝! 後藤も悪くはない。 「後藤は!?」 我々は真正面から撮影していたので着差はわからない。 後輩たちに聞くと、「3位か4位」・・・ オーロラビジョンにしばらくたって結果が映された。 3位と0,01秒差の4位! やった!2年生最高位だ。 そして春日部高校の歴史である11回・大木茂男先輩の6位入賞を上回った。 後藤は国体もジュニア五輪もこの一年間、同級生での優勝は逃していたが、 一番大きなこの試合で同期トップに返り咲いた!! 見事! 同級生最速の座は、卒業するまで渡さないだろう。 男子 100m 【千葉県総合スポーツセンター 陸上競技場】 決勝 08月03日 順位 選手名 高校名(県名) 記録 1 石塚 祐輔 土浦三(茨城) 10秒71 2 木村 慎太郎 添上(奈良) 10秒87 3 伊丸岡 亮太 札幌国際情報(北海道) 10秒90 4 後藤 乃毅 春日部(埼玉) 10秒91 5 阿部 祐介 盛岡南(岩手) 11秒00 6 吉崎 弘章 西条農(広島) 11秒04 7 江里口 匡史 鹿本(熊本) 11秒05 8 熊本 貴史 早実(東京) 11秒07

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