No.145 全国に挑む後輩たち 9−8 赤き疾風 最終稿


★戦い終えて・・・ 伊藤 裕一郎君のご両親が連日応援に来てくださっていた。 「いつもごくろうさまです」と、逆にお礼を頂いてしまった。 私からすれば「とんでもありません」。 伊藤君らのこの二年半の活躍が、どれほど大きな功績に値するか・・・ 彼の頑張りで両リレーを含め私らOBは何と大きな栄誉と希望をもらえたか・・・ 頭が下がる想いである。 奥岡、後藤の2枚看板だけでは、とてもここまでこられなかった。 彼らでさえ伊藤たちのチームメイトがいたればこそ、個人種目も強くなれたのだ。 こちらこそ父母のみなさまに「ありがとうございました」と言いたい。 千葉インターハイ 12点獲得。 正直私はここまで春高が活躍できるとは思っていなかった。 そうあってほしい願いはあったが。 ・ ・・ランキングはあくまで記録の羅列でしかないので、 当日の勝負はまったく別ものであるからだ。 しかし、春高は実力を、もっとも難しい本番で発揮しつくした。 これは驚異的なことだ。 もちろん選手ががんばったということが大前提なのだが、 「大塚マジック」なのかと思う。 わたしなりの「大塚マジック」の解釈をしてみよう。 個々の性格、身体の仕上がり具合、精神面など多々に及ぶ 「徹底したマネージメント」を、ほぼ全員の選手に渡って 数年間管理してあげるということだと思う。 だから大事な試合で全員がピークを持ってこられるという「奇跡」を生んだのだ。 「事細かな個々のマネージメント」こそが、 現代版高校生の指導法であると確信した。 しかし同時に絶大な時間と労力を消耗するだろう。 極めて大変な作業だ。 しかしこれで春高歴代名監督の方々と胸を張って並び、 「大塚軍団時代」をしばらく構築するにちがいない。 1年半に渡って応援賛歌を綴ってきた「全国に挑む後輩たち」。 選手、監督の万分の一にも満たないが、様々な意味で万感の思いである。 私自身、本業との併走で、この夏の感動で燃え尽き感もある。 全国に挑むシリーズ・・・今回で一時休止だろうか・・・・ 春日部高校陸上部に惚れ直した1年半だった。  野本 順一 ・・燃え尽きました・・・

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