No.148 赤き疾風 2006年 赤き疾風は吹き止まず 1−3


赤き疾風 2006年 赤き疾風は吹き止まず 1−3 6、 200mのかけひき 私が観戦した200m決勝は面白かった。 当然、春高3人が中央に並ぶ。 スタンドでは「また春高3人真ん中だよ・・・」 「後藤君のアップから録画映そうかな・・・」 「しかしすんげえな・・・」 ・・・・という多くの雑談を耳にはさみつつ 私は「うちの後藤が何か?ふっ」 といいたい気持ちをぐっと抑えて(歳を考えて)カメラを構えた。 200m決勝スタートと共に田中が飛び出した。 田中とて200mならかつチャンスはある。 序盤の60mはトップ。直線に入って後藤がやはり圧倒的伸びを見せる。 200mの県チャンピオンの石川も後半うまく伸びる。 前半飛ばしすぎたのか田中は30cmほど後塵を浴びる。 本人達は必死だろうが、我々OBは上位独占で意気揚々。 スタンドからは「うわあ、春高独占じゃん・・・」の声。 「まあねっ!」と心の中でほくそ笑む。 トップの後藤は21秒中盤までいくのでは?と思われたが、意外に伸びなかった。 追い風0,9mとあったが、明らかに風は回っていた。 幅跳びのピットと、メインストレートの風向が逆だったのだから。 いずれにせよ、田中、石川も自己ベストレベルを初戦からマークできて 感触はつかんだのではなかろうか。 ・・・・でもこの3人を抱えながら両リレーの記録には、 他校の選手から???の声もあろうが・・・・夏に合わせられればよいのだ。 それは昨年も同じこと。8月4日のためのつなぎなのだ。 後藤のご両親とお話をできる機会があった。 やはり怪我をしないか心配でたまらないらしい。 いかんせん、日本の短距離の未来を背負う少年なのだから、心配もひとしおだろう。 天武の才に恵まれた逸材なのだから。 私もいっぱしに人の親なので、気持ちはよくわかる。 (でもうちの愚息はウルトラマンをみてジャンプをしているが 才能の片鱗も見られない3歳だった。・・・・そんなことはいい) 最後のマイルは、ヘルニアで不調の伊藤 直輝が挽回をかけて走る。 2走者の田中が最後の直線だけで4人を一気にぶち抜いた! 3走者、伊藤の頑張りが今シーズンのリレーを左右する。 アンカー石川がトップを追走して2位をキープ。 主将の面目を保った。欲を言えば田中が前半、あまりにもためすぎか? もう少し早く出てくれれば・・・トップの東高を石川が追うにはすでに距離が開きすぎていた。 まあ、7ポイントキープ作戦だろうからよしとしよう。

<<前へ 次へ>>