No.187    絶対破られない世界記録 2


絶対破られない世界記録 2 ★マリタ・コッホ(東独) 女子の400m47秒台は、この20年マークされていない。 1996年アトランタ五輪を制したフランスのペレクが有力視されたが、結局シドニー五輪では脅迫事件で欠場した。 今年はサーニヤリチャーズが圧勝しているが、記録的にはまだその域ではない。 結局、現役選手の経験には、49秒付近で優勝するパターンが染み付いてしまっているため、大きな起爆剤の記録更新ペースがないのだと思う。 48秒台で競うレースを見たことすらないのだから。 女子・世界歴代10傑 位 タイム 名前 所属 日付 1 47秒60  マリタ・コッホ           東ドイツ     1985年10月6日 2 47秒99  ヤルミラ・クラトフビロバ      チェコスロバキア 1983年8月10日 3 48秒25  マリー・ジョゼ・ペレク       フランス     1996年7月29日 4 48秒27  オルガ・ウラディキナ・ブリズギナ   ソビエト連邦   1985年10月6日 5 48秒59  タチアナ・コチェンボヴァ      チェコスロバキア 1983年8月10日 6 48秒63  キャシー・フリーマン        オーストラリア  1996年7月29日 7 48秒70  サーニャ・リチャーズ        アメリカ合衆国  2006年9月10日 8 48秒83  バレリー・ブリスコ・フックス    アメリカ合衆国  1984年8月6日 9 48秒89  アナ・ゲバラ            メキシコ     2003年8月27日 10 49秒05  チャンドラ・チーズボロー      アメリカ合衆国  1984年8月6日 1983年、チェコのクラトフビロバによって人類女性初48秒の壁は破られたが、2年後コッホが世界記録を奪還した。 クラトブビロバは世界陸上で400m、800mの二冠という、最近はインターハイでも見ないような種目の選択をしている。 当時のビデオをみると彼女の身体は筋骨隆々として、まるでプロレスラーのようだった・・・・・ 「あれ??薬?・・・」と、どう見ても疑問が頭を過ぎらざるを得ないほど特徴があった。 一方、マリタコッホ(東独)のスプリンター素養は図抜けている。 コッホは100mから400m、両リレーに至るまですべて、世界記録に迫るマルチな走力を見せた。 1980年のモスクワ五輪では、400m金(48秒88五輪新)でクラトブビロバ(2位)を破っている。 マイルリレーでも銀。 世界陸上では1983年200m金を獲得する大活躍を見せた。 ロス五輪に出場していたら、間違いなく連覇していたであろう。 自己ベストは、100m10秒83、200m21秒71(当時世界記録、現在も歴代4位)、 400m47秒60(歴代最高)という驚異的な数字。 女子・日本歴代10傑 位 タイム 名前 所属 日付 1 51秒80  丹野麻美     福島大学      2005年9月19日 2 52秒95  柿沼和恵     ミズノ       2001年5月24日 3 53秒09  久保倉里美    新潟アルビレックス 2007年7月1日 4 53秒20  吉田真希子    FSGカレッジリーグ 2003年6月7日 5 53秒21  柴田こずゑ    東陵高等学校教員  1997年10月29日 6 53秒47  木田真有     福島大学      2002年7月21日 7 53秒64  笠島里美     中京大学      1996年9月6日 8 53秒70  大田 愛     鹿屋体大      1993年9月10日 9 53秒73  磯崎公美     山北高等学校    1982年10月5日 10 53秒74  山地佳寿美    明善高等学校    1985年10月23日 日本では丹野選手が日本記録を1秒もの大更新してみせた女子400mだが、世界と比べてしまうといささか苦しい。 51秒台を予選でマークできれば準決勝も夢ではないかもしれない。 それとて日本女性としては快挙である。 人見絹江選手を例外とすれば。 筆  のもと歯科

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