No. 83 千葉ちゃん復活!一躍アテネの星
千葉ちゃん復活!一躍アテネの星
★大逆転アテネ五輪の星へ━━━━━━━━━━━━━━━━━ 大阪国際は衝撃の結果となった。先述したように日本女性がメダル独占、全員大会新 記録21分台の超ハイペースとなったのだ。海外のビッグレースばりのこの大会、野 口選手がヒロインだが2位の千葉選手にも俄然注目が集まった。 大阪国際 1 野口みずき グローバリー 2時間21分18秒=大会最高 2 千葉真子 豊田自動織機 2時間21分45秒=大会最高 3 坂本直子 天満屋 2時間21分51秒=大会最高 優勝したかのようにウイニングランを続けた千葉は、小出監督を見つけると「イエー イ」と抱きつく喜び様。昨年4月のロッテルダムでマークした2時間25分11秒の自己 ベストを大幅に更新する2時間21分45秒。日本歴代4位。あの千葉ちゃんスマイルが 完全復活した。 ★引退から一転━━━━━━━━━━━━━━━━━ 何と言っても97年世界陸上アテネ大会1万m銅メダリスト 31'41"93 である。同大 会で鈴木博美選手がマラソンに勝ったため印象は薄かったのか?しかし大選手・人見 さん以来の世界大会トラックメダリストなのだ。 明るいキャラと高い声(?)でテレビでも(織田裕司)人気者だった。当然シドニー の星になった。99年11月のシドニー五輪代表選考会の東京国際女子マラソンで2 時間29分00秒の5位。いよいよ00年3月の最終選考を迎えたが、右足付け根を 痛め名古屋国際女子マラソンを欠場し、シドニー五輪マラソン代表を逃す。(この時 は高橋尚子が優勝。代表を決めた。有森らも落選)春になっても故障は完治しなかっ た。トラック競技でも代表入りはかなわず、五輪への夢はついえた。やはりチームと もぎくしゃくしてしまうのか、旭化成も翌年1月15日をもって退社する事となる。・ ・・しかし一転、現役続行会見を開く。「走りたい!」 ★またまた小出マジック!━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2001年3月に意を決して小出塾の門をたたく。「小出監督に指導して欲しい、尚 子さんと練習したい!」すぐさまコロラド州のボルダ−へ出発し、高橋尚子と高地ト レを開始する。6月には小出監督が設立した佐倉ACに所属。北海道マラソンで再デ ビューをはかった。結果は見事に優勝!その再覚醒が始まった。 ◇北海道マラソン成績◇ ▽女子 〈1〉千葉 真子(佐倉AC) 2時間30分39秒 〈2〉市河麻由美(三井海上) 2時間36分14秒 〈3〉赤木 純子(積水化学) 2時間36分23秒 元来、長い距離には強かった千葉はたった6ヶ月で起動修正に成功した。旭化成も素 晴らしいチームだったが、さすが「小出マジック」というところか・・・2002年 はロッテルダムまらそんで2時間25分にまで到達。やはり指導者の影響は大きく出 るタイプなようだ。 ★ハーフマラソンの重要性━━━━━━━━━━━━━━━━━ 正式種目にないのであまり知られていないが、千葉はハーフの世界最高記録を持って いる。(IAAFではなぜか公認されていないが、日本陸連では認知された記録)野口も この種目で急成長だが、歴代ではやっと18位にすぎない。この面々は圧巻だ。世界 のマラソンで名を馳せた女性ばかりである。ハーフでのスピードや戦術は、非常に重 要であるようだ。 ハーフマラソン世界歴代 1 66:43 千葉 真子 2 66:44E・マイヤー 3 66:49E・ワンジロ 4 66:55L・キプラガト 5 67:07P・ラドクリフ 6 67:11L・マッコルガン 7 67:12T・ロルーペ 8 67:48K・マッキャン 9 67:50C・マキャーナン 10 67:58U・ピッピヒ 〜 18 68.22・野口みずき 世界最高の布陣を誇る日本女子マラソン。一発選考ならだれが勝ってもおかしくない レベルにある。五輪本番なら高橋の経験が物を言うだろうが、選考基準に達しなけれ ば落選もありうる。五輪は偶然にも97年世界大会のアテネである。メダル獲得の経 験がある「幸運の地」だ。現在千葉もまだ26歳、かなり高い可能性を持つ候補なの はもちろんだ。 筆 のもと歯科
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