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No.93 リレーの面白さ



リレーの面白さ

好勝負のリレー 今年の短距離陣は追放だのメダル剥奪だのスキャンダルが続きました。今後ますます 暗雲ただよう気配です。しかし勝負としては男女400mリレーは面白かったです ね。 ★男子400mR ・・・・・・・100m代表が3人(ドラモンド、グリーン、モンゴメリー)こぞっ て帰国の異常事態になったアメリカ。後にも先にもこんな事はありえないでしょう。 つまり100mの上位入賞者なしで、9秒台スプリンターなし、かつ100m代表は たったの一人で臨む400mRなのです。メンバーはカペル(200m金)、ウイリ アムス(100m6位)、パットン(200m2位)、ジョンソン(200m6位) の布陣。まるで400mRとマイルを兼ねた高校生チームの様相。イギリスとの争い は必至。アンカーにはイギリスの誇る若手スター、チェンバースが(100m銅)控 えています。彼はもちろん9秒台の常連選手。 ・・・・・しかし結果はアメリカの逆転辛勝。3走までは意外にブラジルがわずかに リード。早々にイギリス、アメリカが抜け出します。しかし先行するイギリスのチェ ンバースを、アメリカが最後に追い込んでかわしたのです。アメリカアンカーのジョ ンソンは200m選手ですから、後半が強いのは私でも分かりますが、今回の200 mは6位どまりの力です。簡単に9秒台のチェンバースが抜かれるはずもないでしょ う。ではなぜ?・・・アメリカのメンバー不足で、イギリスチームに油断はあったで しょう。このアメリカメンバーなら負けない!・・・と。一方のアメリカは背水の 陣。窮地に立たされたアメリカは、おそらく初めてバトンパスに専念したことでしょ う。個々の記録や戦跡では冴えませんが、加速走が活きるリレーは200m選手には 有利。いつものように慢心はない。油断して最後の10mを安堵したイギリスに対 し、猛然と追いかけた「加速命の走り」の勝利でしょうか。いずれにせよ、アメリカ は通常の「絶対有利」でなくとも競り勝てる実力を新たに発見したのではないでしょ うか。やはり短距離王国なのです。 ★女子400mR 男子とは逆の結果になってしまいました。フランスの水面下の暗躍があった気もする 今回の大会。なぜリレーの日になって100m200mを制した、ケリーホワイトの ドーピング問題が持ち上がるのか?ホワイトは体調不良により医師の処方で服用した 薬が問題になりました。興奮作用があるとの事ですが、禁止リストにはあがっていま せん。筋肉増強剤でもありません。しかも200mのゴールした後の尿検査では検出 されなかったのです。・・・疑問だらけの摘発行為。まるでフランスチームが有利に 働くかのような展開です。 案の定、400mRの決勝は予想外のものとなりました。アンカー勝負はアメリカの 100m銀メダリスト(10秒93)・エドワーズが、最後の10mでフランスのク リスティーン・アーローンに抜かれたのです。0,05秒差の大金星にスタジアムは 大反響。女子フランス400mRは、世界大会での成績は優勝どころかメダルも40 年無かったといいます。アーローン選手は世界大会のファイナリストではあります が、メダリストでもなく、産後復帰の選手です。全体の流れというか、雰囲気という か・・・「追い風」というのは、どんな域になってもあるものですね。見ごたえのあ るレースでした。アメリカのケリーホワイトは五輪出場可能となりましたから、来年 の勝負が楽しみです。 以下余談ですが、今年になってDVDレコーダーを買いました。狭いマンションでは VHSがスペースをとりすぎるのと、テープ寿命を危惧したからです。私はバブル期 の大学生で、88年のソウル五輪を録画したいと一念発起。量販店の「展示品処分」 だったビデオデッキを、やっとの思いで購入したのです。それから15年。バブルは 崩壊しましたが技術は進歩し、CDを作り、ついにはDVDまで録画可能になったの です。今やVHSを上回るDVDは、わずか1年で大量生産の恩恵を受け我々でも購 入できる価格帯になりました。便利です。おおまかに録画して、不要部分を後から カットできます。内容もサーチできるので、テープの頭出し検索は無用になりまし た。何より光ディスクですから、劣化がない。書き換えも半永久的に可。今回の世界 陸上はもちろん、88年ソウル五輪から後も保存可能になりました。あと50年もす れば私もボケるんでしょうが、カールルイスの事は忘れないと思います。 筆 のもと歯科 <<前の記事へ 次の記事へ>>